静岡市は温暖な気候と豊かな自然に恵まれた都市です。家づくりに地域材の活用について調べてみました。
1)地域材で叶える家づくり
静岡市では古くから木造建築が盛んに行われてきました。地元産の杉や檜は、耐久性に優れ、香りも良いのが特徴です。
また、木は調湿作用や抗菌作用など、様々な健康効果を持っていると言われています。
地域材を使った家は、以下のようなメリットがあります。
- 地域の林業活性化
- 木材生産から加工、 消費までを含んだ地域経済に貢献
- 生産地から消費地 までの輸送エネルギーが少ないことによる低炭素化
- 補助金制度もある
静岡市の面積は141千haで、そのうち森林面積は107千haにもなります。これは、全体の76%を森林が占めています。
森林は、空気や水を育み、災害を防ぐなどの公益的機能を発揮して、私たちの生命を守り快適な生活を与えてくれます。
そんな静岡市の森林は本来活用できる地域材の宝庫でもあります。そして計画的な伐採は「森の保護・育成」にとても重要な役割を果たします。
(出典:オクシズ材活用協議会HPより)
2)杉の建築用材としての特徴
杉は古くから建築に採用されている、代表的な建材で構造材から造作材にまで幅広く用いられています。
花粉症のイメージが先行してしまうと、敬遠されてしまうかもしれません。
しかし、建材としての杉は、多くのメリットがあります。
- まっすぐで扱いやすく、加工性にも優れている
- 空気を多く含んでいるため柔らかく、断熱性が高い
柔らかく、温かみがあるため、
素足で過ごしたい人にとっては、フローリング材として心地よく楽しみたくなる素材です。 - 調湿作用が高い
- 塗装が出来る。
メンテナンスをしっかり行えば、塗装が出来て和モダンな外観には相性が良いです。
ただし柔らかい木材なので、キズがつきやすい部分もあります。
気になる人にとっては、柱などに用いるよりは羽目板や建具材、天井板などの活用がいいでしょう。
塗装やアクセントウォールや部屋の印象を格段にアップさせることもできるため、イメージを
覆す事例についても参考にしてみてください。
(今後アップ予定:杉材を活用した事例について)
3)ヒノキの建築用材としての特徴
杉とともに、日本の代表的な木材ですが、ヒノキは仏閣や神社をはじめ千年以上の古い建造物にも多く用いられており、
それが現存していることでも建築材としての価値が高く一般的に高級なものとされています。
三角形の樹形が美しく、高さは20~30mです。高いものでは50mあります。直径は1m程度のものが一般的です。
建材としてのメリットも多く代表例は以下になります。
- 耐久性に優れている
狂いが生じにくい特徴から建物の寿命に直結する柱や土台といった大切な箇所に使われることが多いです。 - 保存性が高い
虫が付きにくい成分も含有しており、年輪もかたいため耐朽性に優れています。
檜風呂があることからも高い防水性を持っています。
また、ヒノキの油分には抗菌効果や消臭効果等も確認されています。 - リラックス効果
特徴的な香りを好む人が多く、精神を安定する働きがあると言われています。
※ヒノキ天然乾燥チップの香りで脳がリラックスする(引用:国立研究開発法人 森林総合研究所)
多くの特徴があるヒノキは、世界でも最も優れた針葉樹といわれる一方で、塗料等は吸収しにくく、着色は難しく
無垢材で利用する場合は、膨張や収縮が起こるため変形等の可能性があります。
また、フローリングとして採用する場合は、床暖房等についての制約もあります。
木の特徴を理解している建築会社で、自身の目的と合致しているかを十分に検討しながら、選ぶことも大切です。
4)静岡ひのき・杉の家推進事業(柱・土台100本プレゼント事業)
静岡市内に住宅を建築(新築・建替・増改築)し居住する方に対し、静岡市で伐採・製材された構造材(柱・土台)及び
内装材(床・羽目)を静岡地域材活用住宅推進協議会を通じて建築主に対し構造材・内装材が提供されます。
構造については、木造建築が対象になりますが、内装は木造建築以外も対象になります。
【注意事項】
※助成内容および申込要件については、助成金の事務局および建築する会社に確認の上、ご計画ください。
年度等によって内容変更や助成金の終了等がある場合もございます。
今後、静岡県産材の事例なども取り上げていきたいと思っています。
【しずおか木の家推進事業者】
MatchingBaseの提携業者(順不同)
野沢工務店※詳細は、担当者にお尋ねください。
【参考リンク】